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北区 戸建てリフォーム工事④

先日解体時をアップさせていただいた戸建て住宅のユニットバス工事の完成がこちら。

戸建住宅用のシステムバス:TOTOのサザナシリーズ 1616(1坪)サイズです。

タイルを1枚ずつ貼って造る在来工法の浴室と比べ、短時間施工が可能であることや階下への水漏れのリスクが少ない等からすっかりおなじみとなったユニットバス・・・。

ユニットバスの発祥→東京オリンピック・TOTO・ホテルニューオータニと頭にうかびますが実際のところそれ以上のことはわからなかったので、ちょっと調べてみました。

ユニットバスは1964年の東京オリンピックを控え、急ピッチで建設が進められていたホテルニューオータニで、内装工事を可能な限り省力化するために考案されました。ホテル完成までの工期は17か月以内。当時完成までの問題点として客室に設置するバスルーム工事に大きな手間がかかることでした。

当時は床に防水工事を施し、給水・排水の工事をして、それが終わるとバスタブを床に埋め込み、便器を付け、タイルを貼る、という作業が一般的な工法でした。この作業を全1044室。
しかしこの方法では、完成した頃にはオリンピックは終わっています。しかも1960年頃から各地で工事量が急増し、建築現場では人手が大幅に不足していたので、人海戦術も使えない……。

そこで東洋陶器(現TOTO)と日立化成工業(現ハウステック)が編み出したのが、事前に工場でバスルームの部品を成形して、工事現場で組み立てるというまったく新しい工法で、これが現在のユニットバス(システムバス)にあたります。
この工法のおかげで1044室のバスルームが約5カ月間で完成したそうです。

家庭用ユニットバスは、日本では1963年に北海酸素(現:エア・ウォーター)から発売された「ほくさんバスオール」が元祖とされるようです。
さてメーカーさんについて見てみましょう。

東洋陶器(現:TOTO)から。テレビでコマーシャルもやっていますし、ショールームもあちこちにありますので一般のお客様にはおなじみで、サイズ展開が一番あるメーカーさんではないでしょうか。

日立化成工業(現:ハウステック)
ユニットバスだけでなく、キッチンや洗面台も販売しており、ショールームも新宿にありますね。
お値段がお手軽なことから比較的賃貸向けのユニットバスでご提案することが多かった気がします。
写真のような賃貸向けのコンパクトなキッチンもだしています。

ハウステックのコンパクトキッチン

■家庭用ユニットバスの元祖、北海酸素(現:エア・ウォーター)ですが、現在も会社は存在するも、もうユニットバス自体の事業は撤退していて、パナソニックが引き継いでいるようです。

このユニットバス、他のメーカーさんも含めるとそれこそ色々な種類もでていますし、今では国内普及率は90%以上・・・。

一方、海外ではどうなのでしょうか?

アメリカでは労働組合の力が強く、建物建築時に浴室工事を行うアスファルト防水、押さえモルタル、配管、シンダー(cinder―石炭殻。骨材に使われる)コンクリート打設、タイル張り、窓と天井の大工作業、などのそれぞれの職人・作業者の職場を確保するため、ユニットバスの使用は制限されている   とのことです・・・。

職人さんの仕事を守るため、ユニットバスの使用に制限があるなんて、驚きですね・・・。(゜_゜>)

 

 

『ヒートショック』を知っていますか?

『ヒートショック』という言葉を皆さんご存じでしょうか?

ヒートショックとは、急激な気温の変化によって血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞など血液の病気などを引き起こす現象のことを言います。

ヒートショックは急激な温度変化によって引き起こされるため、温度差が大きい場所ほど発生のリスクが高まります。

その為、冬場の浴室が一番起こりやすいのです。

寒い脱衣所で服を脱ぎ、寒い浴室へ。そこから、温かい湯舟へ浸かることにより、急激な温度差によってヒートショックが起こります。

そのまま浴槽で気を失い、最悪の場合溺れてしまうこともあるのです。

ヒートショックを防ぐには温度差を抑えるということが重要です。

リフォームでは脱衣室と浴室との温度差を抑えることが可能になります。

ユニットバスも各メーカーからヒートショック対策機能が工夫されています。

・TOTO ほっカラリ床

・クリナップ 床夏シャワー

・LIXIL 天井・壁・床[まるごと保温]

などがあります。

その他、ユニットバスを変えなくても脱衣室に暖房を設置するなどといった対策もできます。

(クリナップ:ホットウォール)

 

これから浴室や脱衣室のリフォームを検討するお客様はヒートショック対策も含めてのプランをご検討されることをおススメします!